会社員の生涯年収2.7億円という「資産」をどう使うか

株式投資

私たちは普段、会社員として働くことを「仕事」や「労働」として考えています。
しかし、少し視点を変えてみましょう。

もしあなたが「自分株式会社」の経営者だとしたらどうでしょうか。

会社員という働き方は、単なる労働ではなく、
自分という会社が持つ資産を運用する活動と捉えることができます。

この資産は経済学では人的資本(Human Capital)と呼ばれています。

人的資本とは、知識・スキル・経験など、将来の収入を生み出す能力のこと

参考:Wikipedia 人的資本

つまり会社員とは、自分の人的資本を使って収益を生み出している事業とも言えるのです。


新卒のあなたは「2.7億円の資産」を持っている

ではここで質問です。

新卒で社会に出るあなたの価値はいくらでしょうか?

多くの人は「まだ資産なんてない」と思うかもしれません。
しかし統計的には、日本の会社員の生涯年収は次のように言われています。

属性生涯年収
男性(大卒)約2.6〜2.7億円
女性(大卒)約2.1〜2.2億円

参考:ユースフル労働統計2023(JILPT)

つまり新卒の時点であなたは、
将来2〜3億円のキャッシュフローを生む資産を持っていると言えます。

企業個人
企業価値人的資本
売上給与
キャッシュフロー生涯年収

つまりあなたは「2.7億円のキャッシュフローを生む企業」なのです。


しかし人的資本には2つの弱点がある

人的資本は非常に優秀な資産ですが、企業の資産とは大きく異なる特徴があります。

レバレッジが効いていない

企業は通常、次のような資本構造で事業を行います。

資本内容
自己資本株主のお金
他人資本銀行借入

企業は銀行から資金を借りて事業規模を拡大します。
これがレバレッジです。

しかし会社員は基本的に
人的資本100%のビジネスです。


人的資本は「減価償却」する

さらに重要な問題があります。

それは人的資本は時間とともに価値が減るということです。

企業の設備と同じように、人的資本にも「寿命」があります。

年齢人的資本
20歳■■■■■■■■■■
40歳■■■■■■■■
60歳■■■
65歳0

つまり人的資本は減価償却資産に近い性質を持っています。


企業はなぜ「借金」をしてまで投資するのか

ここで一つの疑問があります。

企業はなぜ銀行からお金を借りてまで投資するのでしょうか。

理由はシンプルです。

資本効率を高めるためです。

自己資本だけの場合

項目金額
自己資本100万円
投資額100万円
利益率10%
利益10万円

借入を活用した場合

項目金額
自己資本100万円
銀行借入900万円
投資額1000万円
利益率10%
利益100万円

借入を使うことで利益を大きくすることができるのです。


株式投資とは「企業のレバレッジ」に乗ること

企業は自己資本+銀行借入で事業を行っています。

つまり株式投資とは、
企業のレバレッジ経営に参加することなのです。

株式投資とは、世界中の企業の努力とレバレッジの成果を受け取る仕組みとも言えます。


株式市場の基準「ROE 8%」

株式市場ではROE(自己資本利益率)という指標が重要になります。

ROEとは

ROE = 利益 ÷ 自己資本

つまり株主のお金をどれだけ効率よく増やしたかを示す指標です。

経済産業省の「伊藤レポート」では、
ROE 8%以上が企業の一つの目安とされています。

参考:経済産業省 伊藤レポート


あなたの昇給率は8%を超えていますか?

ここで考えてみてください。

あなたの給与は毎年何%成長していますか?

日本の賃金は長期的にほぼ横ばいと言われています。

参考:厚生労働省 賃金構造基本統計調査

資産成長率
人的資本0〜3%
株式市場約7〜10%

つまり

株式市場 ↗ 成長
人的資本 ↘ 減価

という構造になります。


給与を投資に回すのは合理的な判断

もしあなたの給与が年8%以上成長するなら、
会社員に集中するのは合理的です。

しかし多くの会社員の昇給率はそれを下回ります。

その場合、合理的な戦略は

人的資本
 ↓
給与
 ↓
投資
 ↓
金融資本

という資産変換です。


マイクロ法人マインドで人生を経営する

この考え方は
マイクロ法人マインドとも言えます。

つまり自分の人生を一つの会社として経営するという視点です。

資産役割
人的資本給与を生むエンジン
金融資本資産を増やす装置

人的資本が強い若い時期に
金融資本を育てることが重要になります。


まとめ

  1. 会社員の生涯年収は約2〜3億円
  2. しかし人的資本は減価する
  3. 企業はレバレッジで利益を拡大している
  4. 株式投資は企業のレバレッジに参加する仕組み
  5. 株式市場はROE8%以上の資本効率を目指している

だからこそ、
給与の一部を株式投資に回すことは合理的な経営判断なのです。

会社員という働き方は、
2〜3億円のキャッシュフローを生む強力な資産です。

重要なのは、その資産をどう運用するかです。

もし人生を「自分株式会社」の経営として考えるなら、
給与は単なる生活費ではなく
未来の資産を生み出すエネルギーになります。

そしてそのエネルギーを金融資本へと変換していくことが、
人生の資産効率を高める最もシンプルな方法と言えるでしょう。

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