「ゲーム好き」と「投資家」。
一見すると全く異なる属性のように思えますが、実はこの2つ、非常に相性が良いと感じています。

はじめに:ゲーム好きと投資家は相性がいい
格闘ゲーム、RPG、そして今のマリオカート
過去の記事でも少し触れましたが、私は高校生時代、格闘ゲームに熱中していました。
もちろん格闘ゲームだけでなく、『ファイナルファンタジー』のようなRPGや、『ダービースタリオン』のような育成シミュレーションゲームにも夢中になっていた、根っからのゲーム好きです。
大人になり、アーリーリタイアを果たした現在でもその熱は冷めておらず、今は娘や息子と一緒に『マリオカート』や『マリオパーティ』といったアクションゲームを中心に日々楽しんでいます。
| ゲームのジャンル | 具体例 | 勝利・クリアに向けた主なアプローチ |
|---|---|---|
| 対戦格闘 | ストリートファイター等 | 反復練習によるコマンド入力の精度向上、相手の行動パターン分析 |
| RPG | ファイナルファンタジー | 経験値を蓄積してレベルを上げ、強力な装備を揃える |
| 育成シミュレーション | ダービースタリオン | 資金を管理し、血統や能力を計算して最適な育成方針を立てる |
| アクション | マリオカート等 | コース取りの最適化、アイテム出現の確率やタイミングの把握 |
こうして振り返ってみると、ジャンルは違えど、ある一つの明確な共通点があることに気がつきます。
やり込むほど攻略が簡単になる共通点
それは、「どのジャンルも、やり込めばやり込むほどレベルが上がり、ゲーム攻略が簡単になっていく」ということです。
私が昔からゲームを好きな最大の理由は、「現実の正解とは異なり、あらかじめ勝利条件(ゴール)が明確に設定されているから」に他なりません。
- RPG: 経験値を一定数貯めれば、プログラム通りに必ずレベルが上がる。
- 育成ゲーム: 正しい理論に基づいて育成資金を配分すれば、強いキャラクターが育つ。
実はこれ、投資の世界と全く同じ構造なのです。
💡 ゲームと投資の共通する本質
最初はルールや操作(投資手法)が分からず苦戦しても、正しい知識を理解し、時間をかけて経験値(資産)を積み上げることで、確実に自分が有利な状況を作り出せる。
ルールが透明であり、自分の費やした時間や資金が、ダイレクトに結果として反映される。この「フェアな構造」こそが、ゲーマー気質の人間を投資の世界へと惹きつける最大の要因です。
しかし、私たちが生きる「現実世界」に目を向けると、この明確でフェアなルールは途端に崩れ去ってしまいます。

ルールが曖昧すぎる「現実世界」の不条理
ゲームの世界は「ルールとゴール」が絶対です。しかし、コントローラーを置いて現実世界に戻ると、その前提はあっさりと崩れ去ります。
現実社会は、驚くほどルールが曖昧で、理不尽に満ちています。
ゴールポストが動く子供時代(大人の都合)
子供の頃、こんな経験にモヤモヤしたことはないでしょうか。
親から「次のテストで80点以上を取ったら、ゲームを買ってあげる」と約束されたとします。プレイヤー(子供)は、その明確な勝利条件(ゴール)に向かって必死に勉強(レベル上げ)をします。
そして見事80点を達成したのに、親から返ってきたのはこんな言葉でした。
「今回のテストは平均点が80点以上で簡単だったから、あの約束は無効ね」

ゲームであれば、設定された条件をクリアしたのに報酬がもらえないなんてことは「致命的なバグ」以外の何物でもありません。しかし現実の世界では、このように「まわりの状況」や「大人の都合」によって、設定されていたはずのルールやゴールの位置が、事後的に、そして曖昧に変更されてしまうことが多々あります。
プレイヤー側からすれば、まさに「ゴールポストを動かされた」状態であり、これほど理不尽なことはありません。
ルールが人によって変わる会社員時代(開発中止やブラックな美徳)
この「ルールの曖昧さ」は、大人になり会社員になっても続きます。むしろ、より複雑で厄介なものになります。
私はかつて、半導体エンジニアとして働いていましたが、企業という組織の中では、何年も心血を注いで研究開発していた製品が、突然の「会社都合」でいとも簡単に開発中止になってしまうことが珍しくありません。
また、職場で全く同じやり方で仕事を進めているのに、なぜか咎められる人と、スルーされる(許される)人がいるといった不平等も日常茶飯事です。
ルールの適用範囲すら、人や上司の機嫌、タイミングによってバラバラなのです。
さらに、「時代の都合」でルールの根底が180度覆ることもあります。
一昔前は、丁稚奉公のように深夜残業や徹夜をして会社に貢献することが「美徳」であり、高く評価される絶対的なルールでした。しかし現在では、同じことを従業員に求めれば、即座に「ブラック企業」の烙印を押され、社会的にペナルティを受けます。
| 項目 | ゲームの世界(理想) | 現実世界(会社・社会) |
|---|---|---|
| 勝利条件(ゴール) | 事前に明確に決まっている | 曖昧で、状況次第で変動する |
| ルールの適用 | 全プレイヤーに平等 | 人や役職、タイミングで異なる |
| 努力の評価 | 経験値として確実に蓄積される | 突然リセットされる(開発中止等) |
| 環境の変化 | バージョンアップとして事前告知あり | 「時代の変化」として事後的に評価が覆る |
もちろん、現実社会がビジネス環境や時代の移り変わりに合わせて変化していくのは当然のことです。周りの状況によって、柔軟にゴール地点を変えなければ生き残れないというのも理解できます。
しかし、「正解がわからない」「ルールが人によって違う」「積み上げた努力が突然リセットされる」という環境は、論理的で明確なシステムを好むゲーマー気質の人にとっては、非常にストレスが溜まる「無理ゲー」なのです。
だからこそ、私は「ルールとゴールが明確な世界」に強く惹かれました。それが、次にお話しする「投資」や「社会保障・税金」の世界です。

投資の世界は「勝利条件」が明確
理不尽な上司の機嫌や、大人の都合でルールがコロコロ変わる現実世界。それに比べて、私が投資の世界を面白いと感じる最大の理由は、「ルールとゴール(勝利条件)が驚くほど明確に設定されているから」です。
投資の世界には、誰に対しても平等で、決して揺るがないシステムが存在します。

50年先も変わらない王道ルール「時価加重平均」とは
投資の世界の勝利条件を読み解く上で、絶対に外せないキーワードがあります。それが「時価加重平均(じかかじゅうへいきん)」です。
言葉だけ聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、ルールは極めてシンプルです。
💡 時価加重平均のシンプルなルール
規模が大きく儲かっている企業には「たくさん」のお金を投資し、規模が小さく儲かっていない企業には「少しだけ」投資する。
ただこれだけです。
市場全体をひとつの大きなパッケージとして買い、あとは市場のシステムが自動的に「強い者には手厚く、弱い者には厳しく」資金を配分してくれます。
会社員時代、どんなに結果を出しても正当に評価されない不条理を味わった人にとって、この「結果を出している(儲かっている)企業が、機械的に高く評価される」というシステムは、非常に納得感があり美しくすら感じるのではないでしょうか。
これは投資の世界における絶対的な「王道」であり、資本主義が続く限り、50年先も100年先もこのルールが変わることはないと考えています。

オルカンやS&P500は最強の「攻略法」
そして、この「時価加重平均」というゲームのルールを最も手軽に、かつ最大限に活かせるアイテムが、「オルカン(全世界株式)」や「S&P500」に連動するインデックスファンドです。
以前、「NISAはオルカンだけでいい?」と思った人への記事でも解説しましたが、これらは投資というゲームにおける「最強の攻略法」と言っても過言ではありません。
- 自動最適化(リバランス): 成長した企業を多く組み入れ、衰退した企業を自動で外してくれる。これはまさに、常に最新の最強装備に自動でアップデートされるシステムです。
- 手間のなさ: 一度設定してしまえば、あとは放置するだけで市場の成長を享受できる。放置している間も勝手に経験値が貯まる、優秀な自動レベル上げ機能と言えます。
- 高い再現性: プロの投資家でも、初心者の主婦でも、全く同じリターンが得られます。複雑なコマンド入力のスキルがなくても、ボタン一つで必殺技が出るようなものです。

このように、ルールの全貌が公開されており、攻略法(オルカンやS&P500を買って持ち続けること)も確立されている。さらに、上司の顔色を伺う必要もなければ、途中でゴールポストを動かされる心配もありません。
不条理な現実社会で消耗している人にとって、こんなにフェアで攻略しがいのあるゲームは他にないと思いませんか?
しかし、ルールが明確なのは株式投資の世界だけではありません。実は、多くの人が「難しくて理不尽だ」と敬遠しがちな税金や社会保障の世界も、見方を変えれば非常にフェアなゲームなのです。

税金や社会保障のルール変更は「バージョンアップ」
私自身、マイクロ法人を設立して資産管理を行っていますが、世間一般では、「税金は複雑でよくわからない」「法人は高度な経理知識が必要だ」「社会保障費が上がって理不尽だ」とネガティブに捉えられがちです。
しかし、ゲーム好きの視点から見ると、全く違った景色が見えてきます。
事前告知あり・全員適用という圧倒的な公平性
たしかに、税金や社会保障の世界でもルールの変更は度々起こります。しかし、会社員時代の「上司の機嫌で評価が変わる」「突然プロジェクトが消滅する」といった理不尽なルール変更とは、決定的な違いがあります。
それは、「事前に必ず周知があり、基本的に全員に同じルールが適用される」という点です。
ゲームに例えるなら、このルール変更は理不尽なバグではなく、公式からの「大型アップデート(バージョンアップ)」なのです。
オンラインゲームなどをプレイしていると、キャラクターの強さやゲームの仕様が変更される際、必ず事前に「パッチノート(アップデート内容の告知)」が公開されますよね。税制改正や社会保障費の改定もこれと全く同じです。
| 比較ポイント | 会社・現実世界の不条理 | 税金・社会保障の世界 |
|---|---|---|
| ルール変更のタイミング | 突然、事後報告で変わる | 数ヶ月〜数年前に事前告知される |
| 適用のされ方 | 人によって適用されたり、されなかったりする | 条件を満たす全員に平等に適用される |
| 対策の立てやすさ | 上司の気分次第なので対策不可能 | 事前にルールを読み込み、対策を練ることができる |
「来年からこの制度が変わります」という公式アナウンス(税制大綱など)が事前に必ず出されます。プレイヤー(私たち)は、その新しいルールブックを読み込み、施行されるまでの間に「どうすれば最も有利に立ち回れるか」を考えて対策を練ることができるのです。

ちなみに、マイクロ法人の運営には難解な税務知識が必須だと思われがちですが、実際には日商簿記3級程度の基礎知識があれば十分に対応できます。私自身は現在、税理士資格の取得を目指して「パブロフ簿記1級」のアプリ等で隙間時間に学習を進めていますが、法人運営の根幹となる社会保障や税金のルール自体は、知れば知るほどロジカルです。
誰もが同じルールを適用されるということは、そこに「圧倒的な公平性」が担保されていることを意味します。
裏を返せば、ルールを知り、その枠組みの中で最適な行動(最適解のコマンド入力)さえできれば、誰でも等しく恩恵を受けられるということです。これほどやり込み要素があり、努力がダイレクトに手取り額の増加やコスト削減として反映されるゲームはなかなかありません。
まとめ:現実の不条理が苦手な人こそ、ルールの明確な世界で戦おう

ここまで、ゲーム好きの視点から「現実世界の理不尽さ」と「投資や税金の世界のフェアな構造」についてお話ししてきました。
私自身、会社の都合や大人の事情でゴールポストが動く「現実の不条理」には、少なからず息苦しさを感じていました。
だからこそ、会社員を卒業してマイクロ法人を設立し、自らの意思で資産を管理し、税制という明確なルールの元で学ぶ現在の日々が、非常に心地よく感じています。
もし今、あなたが現実社会の「後出しジャンケン」や「理不尽なルール変更」に疲れ果てているのなら、こう考えてみてください。
「理不尽なルールが横行するクソゲー(現実の特定の環境)で、無理に勝とうとしなくていい」
プレイヤーであるあなたには、「どのゲーム(環境)で遊ぶか」を選ぶ権利があります。
- 理不尽な環境への労力を最小化する
会社や他人の評価など、自分でコントロールできない曖昧なものに過度な期待や努力を注ぐのをやめる。 - 投資という「良ゲー」を始める
オルカンやS&P500といったインデックス投資を活用し、「時価加重平均」という50年先も変わらない王道のゲームに乗る。 - 公式アップデート(税制・社会保障)を攻略する
事前に告知されるルール変更を読み解き、NISAや法人制度を活用して最適なコマンドを入力する。
現実の不条理に敏感で、それにストレスを感じる人というのは、裏を返せば「物事の正しいルールや、論理的な正解を見抜く力が高い人(=優秀なゲーマー)」でもあります。

その高い能力と熱量を、ルールが曖昧でゴールポストが動く現実社会ではなく、ルールが明確で公平な「投資」や「税制」の世界に注いでみてください。やり込めばやり込むほど、あなたの努力は確実に「資産」という経験値になり、人生というゲームの攻略はどんどん簡単になっていくはずです。
あなたの戦場は、どっちですか?
ルールの明確な世界で、一緒に「勝者のゲーム」を楽しみましょう!



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